《MUMEI》

俺は声のする方に
振り返った。



「あの、私今日からこの寮に入る桜っていう者なんですけど、花園寮ってここですか?」


「ああ、アンタが?」




やっと来たよ…

つか、遅くね?


この学園広いからなぁ
迷ってたとかか?



俺が色々思っている
ときに、桜って女が
話しかけてきた。


「ここが花園寮なんですか?」


「…そうだけど」


「そっかぁ、間違いないね!」


「俺は蓮華白。アンタと同じ、この春から高1になる。」


「同い年!?じゃあタメ口でいっかな?」


「…別にいいけど」


「じゃあ、これからよろしくね、蓮華くん!」




あ……

笑うとけっこう
可愛いな、こいつ。




いや、何を考えてる俺!


今はこの女を
案内することだけを
考えろ!!




「理事長から、アンタを案内するように言われてる。…来い」


「あ…まっ、待って!」




俺はさっさと歩いて
寮に入る。


このスピードなら
あいつも
ついて来れるだろう

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