《MUMEI》 ……この声は、黒狩さん? そう思って振り返ると、やっぱり黒狩さんだった。 でも、隣にもう一人いた。 その人はクラスでもあまり目立たない人だった。 なんてゆうか…まあ、いつも本とか読んでる奴だ。 名前は…、あれ?やべえ、思い出せねえ。 誰だっけ? 黒狩「どうしたの?」 黒狩さんが心配そうにたずねる。 風見「な、何でもないっす。」 俺はそう言いながらその場を走り去った。 名前忘れたとか言ったらさすがに可哀想だもんな。 今日は得に予定……そういえばあったな……夜だけど。 まあ夜まで時間もあるし、取りあえず家に帰ってから考えよう。 まだ行くかどうかも決めてないけど。 そんなことを考えているうちにもう日は沈んでいた。 別に行かなきゃ行けないというわけでもないので今日はさっさと寝ることにした。 眠れない。 なぜだか知らんが目が覚めた。 なぜ? 今日はこんなに疲れる出来事があったのに眠れないなんておかしい。 ………屋上。 風見「行ってみるか。」 俺はラクールがいると思われる学校へと向かった。 夜の学校は何かいつもと違う雰囲気があった。 そして屋上に着くとそこにラクールはいなかった。 風見「ここに来いって言ってたよな…」 そして屋上で外の景色を眺めていると、近くの方から変な音がした。 その音がなんなのか気になって振り返ると、 (シュッ) と音のした何かが俺の顔をかすった。 ?「チッ、はずしたか…」 そこには変なものが立っていた。 風見「な、なんなんだ!?あんた。」 俺の質問にそいつは ?「お前に答える義理はない。」 と答えた。 風見「お前…魔物か?」 ?「これから死ぬ奴に答えて何の意味がある?」 これから死ぬってなんだよ…。 まさかあいつに騙されたのか? 風見「一つだけ教えてくれないか?」 ?「お前くどいぞ。」 風見「ラクールの仲間か?」 ?「!?」 そいつは俺の質問に驚いた様子だった。 ?「お前…あのふぬけを知っているのか?」 風見「俺の質問と交換だ。」 ?「ならばいらぬ情報だ。お前を殺すことを優先する。」 いやなんかまずいんじゃ…。 あの様子だとラクールと仲間ってわけでもなさそうだな。 まあ今はこの最大の危機をどう切り抜けるかが問題だ。 どうする?俺。 すると。 ?「これも運命だと思って諦めるんだな。」 そいつはそう言うと襲いかかって来た。 そいつの手からナイフのようなものが飛び出た。 それは一直線に俺を狙っている。 俺はうまくかわそうとしたが、それはかなり速く思いっ切り脇腹に刺さった。 風見「ぐっ!!」 とてつもない激痛がきた。 ?「せめてもの情けだ。楽に殺してやる。」 そいつはそう言うと手からナイフというよりは剣のようなものを取り出した。 ?「とどめだ。」 そいつはそう言うと俺に剣のようなものをなげつけた。 風見「俺の人生終わった…。」 そう覚悟を決めた瞬間、 (キーン、) という音とともにその剣のようなものは何かに弾かれた。 ?「だ〜れがふぬけだって?」 この声…聞いたことある…。 風見「ラ、ラクール?」 確かにそこにいるのはラクールだった。 でも、服装も昼会った時とは違う服装だし、なんか雰囲気もたいぷ違うし。 なんて言うか…すごい威厳のようなものを感じた。 ラクール「久しぶりだな。[弱虫ナイブ] ナイブ「ラ、ラクール!なぜお前がここに!?」 ナイブとかゆう奴はなんかビビってた。 ラクール「死にたくなきゃ今日はさっさと帰れ。」 ラクールはそう言うとどこから出したかわからない様なでかい槍をナイブに突き付けた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |