《MUMEI》
ジョーカーの心
食パン、メロンパン、固形チーズ、コロッケ、ウインナー、ハム、チキン、オレンジ、蜜柑、天然水


色々盗ったな…

あの店主には悪いことをした。


私は盗った物をいくつか手にすると、調理してあるものから貪り食った。



ガツガツ、ムシャ、バク…



…こうしてると、20年前のあの日を思い出すな。

……あの 悲劇の幕開けとなった始まりの日を…




ジョーカーの脳裏に浮かぶ20年前の光景。


大きな屋敷、
倒れている人々、
血の雨が降ったような部屋の数々、
呪われた銃を手にした私



ジョーカーは腹八分目まで食べると、残りの食糧を袋に詰めて口に含んでいた食べ物をお茶で流し込んだ。


「…今さら何を考えてるんだか……」



ジョーカーは考えないようにして、すっくと立ち上がり、飲食物が入ってる袋を片手に次のターゲットのところに向かって歩きだした。


「次のターゲットは…」



ジョーカーは現在地から一番近いマフィアのアジトを探す。


「マフィアデルタはボス不在、攻め込んでも意味なし。マフィアメルは返り討ちにあう可能性大……」



しばらくブツブツ言って、どこを攻めるのかを決めた。

「…よし、メルにしよう」


万が一返り討ちにあったとしても、死ぬことはないから大丈夫だ。……私は、この呪われた銃を手にした日から、死なない身体になってしまったから……

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