《MUMEI》

一階ラウンジに着くと
そこには、


鼻歌を歌いながら
歓迎会の準備をする
百合坂と

無言でそれを手伝う
紅薔薇と

エレベーター横にある
柱で一人、体育座りを
している椿がいた。



「椿…大丈夫か?」


一応、俺以外で唯一
花園寮に住んでる男だし
気をつかって
声をかけた。


「あ、白くん…本当は歓迎会の準備手伝いたいんだけど、女の子が…美鞠さんと雫さんが……」


「わかったから泣くなよ…」



目の前で泣く椿を
宥める。


…こいつ、基本優しい
のに 女がいると
ただの泣き虫ヘタレ
にしか見えないんだよな
(哀れみの目)



「はーくん、来たんなら早く準備手伝って〜!」



エレベーター横の柱で
椿と話してるとこを
百合坂に見つかった。

見つかったと同時に
首根っこをひっつかみ、
準備してる方へと
ズルズル引っ張られた。



「おいっ!!ちゃんと手伝うから、引っ張るな!!」


半ば呆れ顔で
百合坂の腕をはらい、
嫌々ながらも手伝った。







準備完了してから
わずか15分後、
あの女がエレベーター
から出てきた。

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