《MUMEI》

桐生からのメールには、こう記されていた。


『見舞いに行った時元気なかったけど、今は大丈夫か?風邪の様子はどんなだ?明日は学校来れるのか?』


質問ばっかり…でも、私の心配してくれてる。とても嬉しいことだな。
それに、あれは夢じゃなかったんだ…ちゃんと現実だったんだ。


ホッとした後、また新たにメールが送られてきた
今度は彩原からだった。

私は、メールを見終わり一旦テーブルに置いた携帯をまた手にし、彩原からのメールを見る。


『お見舞いに行った時元気なかったけど、今は大丈夫?明日こそ学校来てね!橘いないと寂しいから』


(2人とも、私が居なくて寂しかったのか…?)

私と同じ気持ちだったのか……と思った瞬間、私はあることに気づいた。


(…ん?私、2人の前では普通にしてたと思うけど、なんで元気ないって解ったんだ?)



……まあいいや。
熱もすっかり下がったし明日からは学校に行けそうだな。


私はあくびをしながら伸びをし、花香さんが持ってきてくれたお粥を食べる。




…そういえば、桐生が私の額に顔を近付けたときに熱が少し上がったような気がしたけど…それも気のせいだろうな。


私はちゃっちゃとお粥を口に掻き込み、元気になったためお風呂に入ってから明日に備えて早めに就寝した。

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