《MUMEI》
思わぬ情報
(メルの居場所は…)


ジョーカーがマフィア・メルを探しにあらゆる建物を調査していると、とあるビルの一角に怪しげな男数人がいるのを見かけた。

(あれは…ダストの下っ派か?)


豹柄のダサいスーツ、濃い紫のネクタイはマフィア・ダストの証だった。

ジョーカーは忍び足で近付き、聞き耳をたてて隠れていた。


「おい、知ってるか?この辺りに、あのジョーカーがマフィアを狙って来てるんだってよ」

「マジかよ!?」



(…しまった、番人に邪魔されたとき派手にやり過ぎたか)


だが、マフィア・ダストの話はまだ続く。
次の情報は耳を疑うものだった。


「あとさ、ジョーカーのこと嗅ぎまわってるって噂の番人も近くにいるらしい」

「えぇ!?あの番人まで!?俺ら、生き残れるのかよ」



(あの男が…私を嗅ぎまわってる?)



あの晩からは番人とは接触していないため、ジョーカーが知らないのも無理はなかった。


(今すぐ番人を止めて…いや、居場所がわからない。…どうするか…)


深刻な顔で、どう番人と接触し自分の過去の情報を漏らさないようにするか考えている最中、ジョーカーにとって最悪の状況に陥った。



「監視カメラに映ってるあの女…どっかで見たな」

「おい!!そこの女、出てこい!!」



ジョーカーが気づかなかった監視カメラに、偶然ジョーカーが映ってしまっていたのだ。男数人はジョーカーの隠れている場所に少しずつ歩み寄っていく…

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