《MUMEI》

トロンとした意識の中で訳もわからず
龍をボーッと見つめるしかない


「…ハア。これじゃ俺が持たねえよ…」


「…何か言った…?」

ボーッとしてて聞き取れなかった


「…何でもねえよ。次行くぞ。」


そう言って龍は再び洗い始めた

――脇。

――腕。

――背中。

――お腹。

黙々と洗う龍。


―――ん?待ってよ…次…

そう。デリケートゾーンである


「…えっ…えっと…///」

流石に戸惑う。


すると龍は何も言わずに
デリケートゾーンを飛ばして脚へ。

脚をキレイに洗い上げた。


――そうよね。流石にアソコは…ね。

安心しているはずなのだが
どこかガッカリしている自分に
気付きたくない自分がいる


「…ん?お嬢さん何かあんの?」

そう言ってニヤリとする龍。

「…なっ////」

見透かされている様で恥ずかしくなる


「洗い残しあるなら言えよ?」ニヤリ。

「…じゃあ自分で…」

「だーめ!
俺執事なんだぜ。
お嬢さんの手を煩わせちゃなんねーの」


―――だったらどうしろって言うのよ!

どうもできずに龍を軽く睨み付ける


「…言わなきゃわかんねえよ?」

――はい…??

きょとんとする私に龍が畳かける

「いくら執事でも言わなきゃ
わかんねえことだってあるわ〜」


龍の顔が耳元に近づく

「…な?
どこ洗って欲しいか言ってみな?」

―――ゾクリ

囁かれると弱いのだろうか
ぞくぞくしてしまう

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