《MUMEI》

もちろん先程から落ち葉の降る


ふぁさ、ふぁさ、


とゆう音は周囲で響いていたので、初めはその音かと思いましたが、明らかにそれよりは重さを感じる音でした。


その時私は、もうこの時間では少ない他の下校中の生徒か近辺の住民の足音だろうと考え、心細い孤独感が多少和らぐのを覚えました。


確かに背後に感じるその存在を確かめようと、私はなにげに背後をちらりと振り返ってみました。


私の後ろには誰も居ず、ざわめく木々から相も変わらず紅葉が降っているだけです。


何だ、気のせいか....


気のせい....だよね?


自分に言い聞かせると、再び前を向き坂道を登り始める私。


しかしその歩調は明らかに早くなっている....私の後ろで、今度は感じるとゆうレベルではなく、確かに体重のある存在が落ち葉を踏む音が、


がさっ、


としたかと思うと、


次の瞬間、


ガサガサガサガサガサガサ!


すごい勢いで迫って来たのでした。

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