《MUMEI》 サンキュー〜歩視点〜 6限目も終わって ホームルームが始まるが 「今日は、特に連絡ないから ホームルーム終了!」 すぐに終わった。 ため息を漏らしながら 帰る支度をする。 いつもは麗羅チャンに声をかけて 教室を出るから 後ろのドアからでるのだが 何となく今日は 前のドアから出てしまう。 情けないなぁ・・・。 麗羅チャンに謝らなきゃいけないのに・・・。 そんなことを考えていると 「歩〜!」 俺を呼ぶ声。 「おう!美早希。 どうしたんだ?」 「今日、クラブOFFだって! 何か顧問の用事のせいで! バスケ部の顧問が ウチのクラスの担任で 伝えてこいってさ! 今、2組のバスケ部で 手分けして伝えてんだ!」 「そっか。サンキューな・・・♪」 「どしたの歩?? 元気ないじゃん!!」 流石幼なじみ・・・。 「よく分かんないけど 元気だして! 自分に負けんなよ! じゃあ私は行くけど しっかりしろ!」 「!!! サンキュー・・・!」 "自分に負けるな" "しっかりしろ"は 中学校の頃、恩師に言われた言葉だった。 背が小さくて レギュラーになれず バスケを諦めようとしていた時に。 美早希サンキュー・・・!! 俺は、その言葉のおかげで もう1度麗羅チャンに ぶつかる決心をした。 俺は、俺の気持ちを ちゃんと麗羅チャンに伝えてなかった。 俺は教室に戻った。 しかし、もう3人は帰っていた。 俺は、走って追いかける。 前へ |次へ |
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