《MUMEI》 正直陶器のような滑らかな肌と、折れてしまいそうなくらいに細い足首。 少し筋張った足の甲から伸びる長い指。 ピンク色した綺麗な爪。 目線を上げると、柔らかそうな太股が僕を誘うように、短パンから覗いていた。 触りたい…… 触ったら、どんな感触なんだろう…。 綾女は…どんな味がするんだろう…。 「やっぱり手伝うのやめる」 綾女の言葉に、僕は現実に戻された。 「……え…」 「さっきからさぁ、ほんとに気持ち悪いんだって!急に近付いてくるから立ち上がったら今度は変な目で人のこと見てくるし、また息荒くなってるし勝手にいじり出すし」 ……そんなこと言われても… これだけ僕を刺激しといて、平常心を保ってろっていう方が無理だ。 好きな人に刺激されたら、ドキドキして息をするのもやっとになるし、下半身だって何かしないと破裂しそうだったんだから。 そう思ったけど、全部心の中の声にしかならなくて、僕は“ごめん”としか言えなかった。 「いい?あたしに触らないで、触っていいなんて言ってないから」 そう言いながら、綾女は蝋燭を手に取った。 「これさ、なにで火点けんの?」 「あ…あの…父さんの部屋に…ライターがあると…思う」 「ふぅん…わかった、じゃあ探してくるから制服脱いどいてね、汚れたら嫌でしょ?」 「う…うん…」 「パンツは穿いててもいいよ」 そう言って嘲笑うと、綾女は部屋を出て行った。 今まで綾女に“気持ち悪い”なんて、言われたことなかった。 いつでも綾女は、僕の味方だったのに…。 昔は手だってよく繋いでたのに、三回も“気持ち悪い”なんて言われて、触らないでなんて言われて…僕は、悲しくて憂鬱な気分になった。 破裂しそうな程に大きくなっていた僕自身も、僕の気持ちと同じになっている。 それでもパソコン画面の中の拘束されながら、泣き叫ぶ女性を見ると、僕の下半身は反応した。 前へ |次へ |
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