《MUMEI》 助けてあげようか?「どの医者かは分からないけど、僕が助けてあげようか?紫音君。」 ………。 確かに聞こえたのだ。 高くて優しい声。でも男のものだろう。 天使みたいな、耳障りの良い声 ここは天国かと、錯覚するほどだ。 「いや。ここは天国ではない。君が死ぬのはまだ早いよ。」 心を見透かしているかのような声の主 きっと、俺の前に飛び降りた少年で間違いないだろう。 可愛らしい顔 一見、美少女だ。 「ちょっと。僕は羅刹。君はまだここに来てはいけない。わかった?」 「嫌待て。もう俺死んだから。成仏させてくれ。」 「ハァ?君はまだせいぜい生き霊だよ。それとも、なんか現世に怨みでもあるの? 呆れた様子で羅刹が問う。 「ああ。まあ、なんかが妙に引っ掛かってな。」 「そういうことなら 僕が君の怨み 晴らしてあげる。だから、 僕の主になって?」 前へ |
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