《MUMEI》 「これだよ、これ!」 何処のサイトにも大概はある その場所を指差しながら、司は一人興奮した口調で言う。 しかし司を除く後の三人には、全く意味が分からなかった。 「これがどうかしたのかよ?」 洋平が代表して聞いてみると、美樹も優香もそれに同意するように頷いた。 「管理人くらいいるだろ?」 「だから、そこだよ!」 「は?」 「何で管理人がこの写真の事を知ってると思う?」 「…風の噂‥とか?」 「じゃあ、管理人はその噂を何処で仕入れた?」 「…あ!そうかっ!!」 これで漸く司のやろうとしている事がわかった。 司はここの管理人にメールを送ろうと考えていたのだ。 「管理人が何か知っているかも知れない。運が良ければ解決策も‥な。」 「成る程…。」 三人の目に、司の背中が妙にたくましく見える。 「とにかく何でもいい。 僅かな情報でも役に立つかもしれないから。」 司はメールボックスに入ると、早速メールを作成しだした。 前へ |次へ |
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