《MUMEI》

ウソ……。




俺は起き上がり、脚元に蹴られた毛布をたぐり寄せた。




愛撫で熱った躰が…もどかしい…。



腰がふわふわしてるし……もう……。





「はぁ…伊藤さーん…」




「おい、服着てくれ!」



ジーンズを履きながら慌てた様子で伊藤さんは戻ってきた。

「え…?」


「ゆうちゃんのマネージャーだった!
朝から打ち合わせ入ってたの忘れてたんだとよ。
ゆうちゃん俺と食事に行くってマネージャーに言ってたんだって?
自宅連絡したら帰って来てねーって言われるわ携帯全然出ねーからで、もしかしたらって
俺のマンション調べて来たんだとよ」

「な、マジ?本当!?」






俺は慌ててベッドから降りる。




「今玄関で待ってっから…、くそ…、
ほら、急げ…」





前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫