《MUMEI》 「‥‥アンタが晴香の彼氏ですか?」 うるせえ、晴香って名前で呼ぶな。 「そーだけど?それが何か?」 「‥‥言いたいことがあります」 「ちょっと、風見くんまで何ゆってるの」 「何?」 「晴香をもっと大事にしてください」 何言ってるんだろうね、この男は。 彼女の恋人はまぎれもない俺だ。大切にしないわけがない。 びっくりするほど陳腐で青臭い言葉、夢見がちな言葉。うぜぇ。 「言いたいことソレだけ?」 んん?と顔を覗きこむ、怯えの成分が増した。 「‥‥晴香、は、いつも一人で悩んでますよ。一人で泣いてるんですよ?彼氏のアンタが何でもっと、」 「何で、お前がそんなこと知ってる?」 前へ |次へ |
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