《MUMEI》 鬱結した11日目寝覚めは最悪だった。 俺は目覚めてからもしばらく横たわっていた。 今何時だろう。アラームもかけないまま寝たから何時かわからない。カーテンからもれる光は昼過ぎの陽光。 だるい。 のっそりと身体を起こす。 ニコチン切れの身体、閉めきったカーテン、薄暗い部屋、干しっぱなしの洗濯物、そして ベッドの隣には誰もいない。 昨日の記憶が鮮明によみがえる。 昨日アイツはあのまま何も言わず出ていった、俺も何も言わなかった。横顔は泣いていたようにも怒っていたようにも見えた、しかしよく見ることはできなかった。見ると泣きそうだったのだ。 結局その日はベッドに倒れこむように眠った。 前へ |次へ |
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