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《MUMEI》 単調な電子音をききながら、俺は寝そべっていた。二人ぶんの毛布が体温に劣る温かさだけ供給し、そのくせやたら重たかった。 ピンポーン インターホンが鳴った。やたら早い。 会いたくない。友人にこんな情けない姿を見せたくない。というか、別に関係ねぇだろあいつには。 ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーンピンポーピンポピンポピンポピンポピンピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ うるっせー！！ いつから俺ん家のインターホンはそんな音になった！？ 冷たいフローリングに足をおろし、ふらつく足取りで玄関にむかう。そのころには鍵をかけたドアノブがガチャガチャ激しい音をたてていた。怖！子供だったら泣いちゃうよ！ ドアを開けると息を切らした友人が立っていた。 ｢し、しんど、かった｣ ｢別にこなくていいのに。つかお前大学は｣ ｢友達の一大事なのにハゲ親父の講義なんて聞いてらんねーよ！｣ ｢‥‥。｣ ｢とりま部屋入れて。寒いから｣ お前サボりたくて来ただろ？ 前へ |次へ |
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