《MUMEI》
SMホテル 3
千香は脱衣所で服を脱ぎ、全裸になった。緊張する。胸のドキドキが止まらない。彼女はシャワーを浴びながら助かる方法を考えたが、全く浮かばなかった。

脱衣所に出る。軽く体を拭き、言われた通り白いバスタオルを体に巻いただけの姿で部屋に戻った。

「ヒュー!」

小田切は感激していた。千香の緊張の面持ちが絵になる。

「こっちおいで」

千香はバスタオル一枚のまま、小田切の隣にすわった。生意気な態度は禁物だ。僅かな慈悲に頼るしかない。よほどの邪悪な人間でない限り、夫のいる身で、ほかの男にレイプされることの悲劇は、わかってくれるはずだ。

「小田切さん」

「何?」

「多少のことは構いませんから、レイプだけは許してください。お願いします。この通りです」

頭を下げる千香を見て、小田切は惚れそうだった。いや、もう惚れているかもしれない。

「レイプ?」

「あ、もうレイプじゃないですね。あたしの意思でホテルに入ったんですから」

「いや、レイプは成立するよ。だって、君は脅迫されて仕方なく言うことを聞いているわけだから」

千香は俯いた。

「千香。全裸で晒し者にされた時、どんな気持ちだった? 酷いことする男もいるもんだね。あれは恥ずかしいじゃ済まないでしょ?」

悪夢を思い出して、千香は赤面した。そんなことを聞いてどうするのか。興味本位か。

「よく覚えていません。凄いショックで」

「手足縛られていたから、どうしようもないもんね」

「・・・・・・」

「実は、ほかの客、オレ以外はほとんど気づいていなかったよ」

千香は真顔で小田切を見つめた。

「気づいたら大騒ぎになるでしょう。誰も気づいてなかったよ。話に夢中で」

それが本当だったら嬉しいが。でも今、その見られた一人にゆすられている。

「消していただけませんか?」

「イッたの?」

「え?」

「マッサージ機で責められていたでしょう。イッちゃったの?」

千香は思わずムッとした。

「そんなわけないでしょ」

「でも悶えていたよね。気持ち良かったんだ?」

わざと怒らせようとしているのかもしれない。乗ってはいけない。

「だから、あまりのショックな出来事に、よく覚えてないんです」

「全裸を晒すだけでも恥ずかしいのに、マッサージ機はドSだよね」

千香は黙った。すると、小田切がコーラを飲みほし、立ち上がる。千香は不安な顔色で小田切を見上げた。

「さあ、プレイを始めようか」

「プレイ?」

「ベッドにうつ伏せに寝て」

千香は泣きそうな顔をすると、両手を合わせた。

「お願いします。触ってもいいですから、セックスだけは許してください」

「かわいい」

千香は怖々うつ伏せになった。バスタオル一枚でベッドにうつ伏せになるのは怖過ぎる。小田切は服を着たまま、千香のお尻に乗り、彼女の両手首を背中でクロスする。

「待って、何をする気ですか?」

「大丈夫。レイプはしないから」

「信じていいんですね?」

「もちろん」

千香は力を抜いた。小田切は手ぬぐいで千香の両手首をキッチリ縛ると、両足首も縛った。バスタオル一枚なのに手足を縛られて無抵抗。胸のドキドキが激しくなる。

小田切は千香を仰向けにすると、軽々抱き上げた。

「千香。人に恥ずかしい姿を見られると燃えるタイプだろ?」

「違います」

「これだけ美しい裸はめったにない。裸を見られたいっていう願望があるだろう?」

「ありません」

小田切は、千香を抱き上げたまま、ドアに向かった。

「二度も嘘を即答したので罰ゲーム決定」

「え?」

小田切は靴を履くと、ドアを開ける。千香は両脚をバタバタさせて慌てふためいた。

「待って、小田切さん、何をする気?」

「赤っ恥かかせてあげる」

「やめて!」

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