《MUMEI》

一緒によくシフトに入っていたのが、多山(オオヤマ)さんという2個上の女子大生でした。

多山さんとはあまり仲良しではなく、仕事の話以外は全く会話はありません。

「多山さん!」

店長が話しかける。その横で私は数時間置きのレジチェックをしていた。

「ねぇ今度飲みに行かない?」

店長は確かにそう言った。
小さい紙をレジ横のパソコンの上でちらつかせながら。

私は一瞬多山さんと店長がデキてると思った。

でもすぐにそれはただの想像だった事に私は気付く。

「毎回恒例のやつ。バイトの子で来れそうな子誘っといて!」

《あぁ…ただの飲み会か。》

私はまだ未成年だから誘われるはずない。
どうでもよかった。


バイトは23時に終わる。
夜勤のバイトと交代する時間だ。

私はその後も休憩室に残り、日勤のバイトとおしゃべりするのが大好きだった。

けど、今日はみんな帰るらしい。
《なんだ…おもしろくない》

帰ろうとした。
ふと前を見ると店長が立っていた。

「おぅ…玲奈はちょっと残れるか?」

《何?いきなり…》
「大丈夫ですよ。徒歩ですし。」

休憩室は私と店長だけになっていた。

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