《MUMEI》

僕の彼女、美香は、日に日に体臭が変化しているのだ。


付き合いはじめた当初は分からなかったが、いつからか、とても男を興奮させるような香りに変わっていくのだ。


「海斗」


「なんでしょう」


「お前、脱げ」


「……え?」


「いいから脱げ!」


僕はおとなしく衣服を脱いだ。

拓海は、僕が脱いだのを確認すると、体中の匂いを嗅ぎはじめた。


「ふん……まだヤっていないのか」

「今夜するつもりです」


「…そうか」

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