《MUMEI》

「いっぺんにあんなペラペラと言われても…。なーんか…冷たいな。厳しいな…。
これが巷で噂のツンデレか?デレって何だ?どの部分なんだ…。誰か答えよ。」

側に立っていたゾンビ兵に問い掛けるゾラ。

「ウガー…ウゥー…」

「自分で調べろ?…お前も冷たいね。嫌な世の中だよ…まったく。…つーか、報告したって意味ないと思うけどな。自分の研究以外微塵の興味も無いって感じだし。…お前もそう思うよな?」

再度問い掛けるゾラ。

「ウガ…ウガァ…アァー」

「この世界に意味の無いことなど存在しない?意味の有無を考える前に行動しろ。その後に答えは示される?…なんでぃ!カッコつけるな!ぬのの服着てるくせに!あー…聞いて損した!さっさと帰ろ!」

ゾラは自分の後方でなぜか体操座りして呆けている別のゾンビ兵に命令する。

「おい!貴様!あの猿人間の死体を持ってこい!五秒以内でな!間に合わなかったら夕食抜き!」

「ウガガ…。」

「理不尽?知ったことかい!魔王の命令は絶対だ!さっさと行けい!
秒読み開始!五ー…四ー…」

ゾンビ兵がノロノロと立ち上がる。

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