《MUMEI》

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意識が急に浮上する。
頭がぐらぐらして自分がどこにいるのかさえわからなかった、たまにある起き抜けの感覚。

うっすらと目をあけるとそこはとても明るかった。部屋の中なのか外なのかすらわからないただただ広い空間。
気温も湿度もちょうどよく、いい匂いがただよっていた。

「ここは‥‥?」

「神の世界」

いつのまにか傍らに立っていた例の女が素っ気なく答えた。

「どう、これで信じるでしょう」

「確かに」

僕は辺りを見渡した。
とても広い空間に、多すぎず少なすぎず人影があった。

「じゃぁここにいるのはみんな」

「神様よ」

僕たちは並んで歩き始めた。
全体的にベージュの世界。
地面もなく空もなく建物もなく、ただ平坦な土地がひろがっているだけだ。

「建物とかはないのか?」

「ないわね。ここに建物をつくればそれだけ建築の神様に負担をかけるわけでしょう。ここではどんな神様も平等になるのように作られているのよ」

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