《MUMEI》

確かに理に叶っている。

「せっかくきたんだから、誰か会いたい神様でもいるかしら?会わせて上げるわよ」

「ありがたいね。確かに興味深い世界だな。あ、あそこにいるのは?」

僕はぺたりと座っている少女を指差して、パソコンの神にたずねた。

「あぁ、あれ?あれは携帯電話の神よ。私よりまだ若いでしょ」

その少女は僕に気づきにっこりと微笑んだ。僕も思わず微笑む。

「可愛いでしょう。その可愛さで人間をとりこにしたのよ。あの子はアレですごく有能だし、享楽的なの」

「そうだろうね」

「そしてあの子に今絡んでいるのはポケベルの神ね。やっぱり私より若いけど、まぁ携帯電話の神よりは少し年上ね。人気の座をあっという間に奪われて嫉妬しているのよ」

「色んな神様がいるんだな」

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