《MUMEI》

「マリーネ・クオマナの専属、魔線修繕士はミカル・ジャレン」
「はい!」


  *****************  


「はい!」
隣の男が元気な返事をし、魔法院長の前へと移動した。
あいつはなんかうざそうだな、と心の中で思う。
もともとエルサーディルは人に関わるのを嫌っていた。
とくにうるさい奴は。
ここについた時にはもう、式典は始まっていたが魔線修繕士はドアに一番近いところに立つようになっていたので、入ってきたことには誰も気がつかなかった。
「セレティロ・バイハナレキの専属、魔線修繕士はエルサーディル・ビロネックロ」
「はい」
セレティロ・バイハナレキか。
どう見てもドジ臭そうな女だ。
「本日よりエルサーディル・ビロネックロを魔線修繕士に任命する」
「ありがとうございます。エルサーディル・ビロネックロはセレティロ・バイハナレキの専属魔線修繕士として頑張ります」
魔線修繕士も王宮魔法士と一緒でネックレスを貰える。
首にかけてもらうと一礼してさっきいた場所に戻った。

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