《MUMEI》
一目惚れ
中2の初めに俺と柏木っちは同じクラスになった。

初めて目が合った時、俺の鼓動は速くなった。

今までどんなに綺麗な女の子と目が合っても、告白されても、こんな気持ちには初めてだった。

黄)(これが一目惚れってやつっスかね…?)

しばらく見つめていると視線に気がついたのか、彼が俺の方を見た。

俺の顔が赤くなったのはすぐに分かった。それと同時に鼓動ももっと速くなった。

少しの間目が合ったが、その時間はすぐに消された。

同じクラスになった女の子達が俺の周りを囲んだからだ。

黄)(はぁ…またっスか…)

そう思いながら今日も終わりに近づいていた。

部活の時間になり体育館に行くと黒子っちが居た。

黄)黒子っち!何してるんスか?

黒)柏木君から借りた本を読んでるんです

黄)柏木…?

黒)黄瀬くんと同じクラスになったはずですが…

黄)あ…(もしかして…)

そう思ったとき、誰かが体育館のドアを開ける音がした。

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