《MUMEI》

今日のために、オモチャやら道具やら
色々そろえてあるんだ。

しなかったら逆にお仕置きをしても構わない。

私の欲求を満たせれば、調教男に成り上がる
抵抗して満たさなければ、オモチャに成り下がるんだ。

ああ……カグの実力、見せてくれ!
血がうずくではないか!

「このお茶旨いだろう?」

「はい…有名なお茶ですよね」

「そうだ、お前よくわかってんな」

ここから
会話が盛り上がりだした。



***

盛り上がりが止まり
調教タイムを始めるにはよかろうというくらい、時間がたった。

「二階へ来てくれ、カグ。してほしいことがある」

「してほしいことですか?はい…
わかりました」

二階へ誘導すると、カグはノコノコとついてくる。

二階の部屋には黒い、椅子──…と

調教道具と、ダンボールに黒文字でびっしりと書かれている。

それを見たカグは

体がビクッとなった。

怖さか嬉しさかは謎であるが。

「あの……なんですかここ」

「ふふっ……調教部屋だ」

「えっ!?」

「櫻月、私を縛れ」
驚く、カグを放っとき
いいはなった一言。

ツン、とすました顔をして
真ん中の黒い椅子に座る。

「はっ…お嬢様…そんな」

「調教道具はそこにある。早く始めろ
欲求を満たしてくれ、おまえの欲求も満たすから。好きなようにやってくれ。
私は何も言わん」


カグは縄を手に取り

「分かりました……」

とポツンと言った。

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