《MUMEI》
別れの時
死界の北の果てに在る死地の丘そこにまた同じ2人がいる

「ウール、俺は今日の夜、地上界に行くよ」

「ザルエ、行くんだ……」

ウールは俯いたまま呟いた

「ウール、顔を上げて」

ザルエは身に付けていたネックレスをはずしてウールの首に付けたウールは少し頬を赤らめていた

「このネックレスは必ず悪い事、悲しい事からウールを守ってくれる少しの間会えなくなるな」

「うん」

ウールは大粒の涙を零しながら頷いた

「必ず戻って来るからもう泣くな」

「うん」

「帰ろう家まで送るよ、この事は俺達の秘密だからな?」

「誰にも言わないよ」

ウールは涙ぐんだ目で微笑んだ

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