《MUMEI》 日常「聖那!早く起きなさい!遅刻するわよー!」 お母さんの声で目が覚める。 もう朝か… 私は気だるげにベッドから出る。 小林聖那。普通の高校2年生。 いつものように準備をし、家を出る。 「聖那!おはよ!」 「おはよう玲那」 この子は谷山玲那。同じクラスの大親友。 実は小学校からの仲で、名前が似てるからーって仲良くなった。 「ねぇ今日ってテスト返ってくるじゃん?赤点だったらどうしよう…」 「赤点だったら夏休みに補習あるよねー。めんどくさいなー」 他愛もないことを話しながら、校門をくぐる。 ―― 1限目は数学の授業。 「うわー、やべぇ俺35点だったわ」 「お前恥ずかしくねぇのかよ…まぁ俺は45点だったけどな」 「どっちもどっちじゃねぇか!」 教室に笑いが起こる。 そんな私も49点っていう、人のこと言えない点数なんだけどね。 ふと窓の外を見ると、どこかのクラスが体育の授業中。 すると、机の上に紙が飛んできた。 見てみると、玲那からの手紙だった。 |
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