《MUMEI》
お母さん
   〜麗羅視点〜


あの時のお母さんを

思い出すと


今でも、心が縛り付けられているように


ギュッとなる。


私は、大きく深呼吸をし


続きを話し始めた。


『そんなお母さんとの生活が

2ヶ月ぐらい続いた。


ある日、お父さんの

働いてた会社の後輩の小林さんって人が

お母さんの様子を見に

やって来たの。


衰弱しきったお母さんを見て

すごく驚いてた。


その人は、お母さんとも

知り合いだったみたいで


その日をきっかけに

毎日のように


様子を見に

来るようになったの。


最初は、口を

開こうとしなかったお母さんも


だんだんと、その人と

会話するようになった。

また笑うようになった。


ご飯も少しずつ


食べるようになって


昔の優しいお母さんに


戻っていった。』

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