《MUMEI》
真夜中の会話
   〜麗羅視点〜


『それから何日か経って


私の誕生日も目前に迫った頃


ある日の夜、トイレに起きたの。


リビングの前を通ると


電気がついてて


お母さんとお父さんの話し声が

聞こえたの。


私は、どうしたんだろうって思って


ドアに近づいて行った。


そしたら


"俺・・・・・

先輩(麗羅の本当の父)のこと凄く尊敬してる。


でも君や麗羅の中に残る先輩に


俺は・・・勝てない。


それに、だんだん先輩と瓜二つに


なっていく麗羅を


愛す自信が


・・・・・ないんだ。


ごめん。別れよう・・・。"


ってお父さんの声が聞こえた。


私には、よく意味が分からなかった。


ただ感覚で分かったのは


お父さんは


もう一緒に居てくれないってこと。


お母さんは、また前みたいに


泣き崩れてた。


私は、前の死んだお母さんに

戻ってしまうんじゃないかって


怖くて、その場から


離れて自分の部屋に帰った。』


泣きそうになるのを


グッと堪えて


私は、話し続ける。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫