《MUMEI》
きずかぬ思い
ここは静寂の国、国土は広く気候は豊かで自然が花開く国である。
それと同時に軍事力は強大で【3大戦国】の名に入るほどである。
さてこの地で一体どんな物語が始まるのでしょうか…
ジリリリー…リリリー…
トモエ「んっ…んー…」
カチ。
トモエ「フワァー…眠い。」
トモエはのそのそと布団から出てひとつ大きなアクビをする。
そして半開きの目のまま、キッチンへと向かう。
ジーヤ「おはようございます。トモエ様。」
トモエ「おはよ。ジーヤ。」
彼は執事のテライ、通称ジーヤだ。私の世話役をしてくれている優しいおじさんである。(年齢は40代かなー…)
ジーヤの料理はうまい。マジで。
ジーヤ「トモエ様、今日は戦闘員養成学校で説明会があります。忘れずにいってください。」
トモエ「ふーん、わかった。」
ジーヤが他にもさまざまな事を伝えながら、食卓を豊かにしていく。
トモエ「おっ、今日はオムレツだ!いただきまーすっ!」
オムレツを主にし、周りにはトースト・サラダ・ヨーグルトが並んでいる。
モグモグと次々にお皿をカラにしていく。
あっというまにたいらげ、戦闘服を着る。
そして鏡の前で手袋をはめる、こうするといつも気持ちが引き締まる気がするのだ。
ジーヤ「お気をつけて…」
トモエ「んっ、いってきまーす!」
やはりこの国は穏やかでとても気持ちがよい。
何度か他の国にもいっているがこれほど気持ちの良い国はないだろうと、毎度おもう。
のんびりと道を歩んでいると、公園の中から素振りの音が聞こえてきた。
シュッ、シュッ、という鋭い風を切る音に日本刀だろうかと、思いながら
こんな気持ちの良い場所でなんて物騒な物を振りまわしているのだろと少しイラツキを覚えた。
トモエが軽く殺気を出しても、素振りをやめる音はしない。
トモエ(実戦だったらコイツすでに死んでるよ…。)
どんなやつなのかと姿を見ると、まだ年も同じ様な少年だった。
真剣な顔で一心に剣をふっている。
トモエ「努力家だこと。」
トモエは少し尊敬の念をだいた。
なぜかその少年から目を離したくなくなった。
それがなんなのかはまだ私はきずかなかった。

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