《MUMEI》

サラダ「ねぇねぇ、ボルト知ってる?」
ボルト「何がだってばさ?」
サラダ「あれよ、あれっ!【死神】よっ!」
ボルト「何だぁそれぇ?」
サラダ「もう、遅れてるわね…。最近、街でね死神があらわれるのよ!その人と目が合うと自分の末路がみえてしまうんだって!」
ボルト「ふ、ふんっ!俺ってばそんなもん信じねーってばさ!」
サラダ「あーあ…つまんないのっ!」
というとサラダはスタスタと歩いていってしまった。
ボルトはなんだってばさとつぶやくとシブシブ自分の家に帰ることにした。
任務が終わる時間はすでに日は落ちていて任務帰りの忍達で店は賑やかになる。
ボルトはなんだかその雰囲気が少し好きであった。
するとその明るい雰囲気をかき消すような冷たい気配がやってき始めた。
ボルト(なんだってばさっ!?)
その気配を放つ人物は全身黒のマントを被るものであった。
この服装を師匠であるサスケと似ているが根本的に何かが違うような気がした。
その気配にあるものは頭を垂れさせ、あるものは恐れをなすように体を縮めさせた。
ボルトはその場から動けなくなってしまった。
あまりの恐怖のせいで汗もドッと出始める。
するとその人物はゆっくりとボルトの方へ歩みを進め、ボルトの視線と同じ高さにしゃがみこむ。
ボルト「ひっ!?」
ボルトは思わず悲鳴を上げた、自分を見つめる目は赤く黒く冷たく重かった。
この世のすべてを見たような何とも言えない眼。そして眼に浮かぶ模様は美しかった。
ボルトはその眼に思わず目を奪われてしまった。
その時、目の前に白いマントが表れ、その眼と自分を引き離した。
ボルト「と、父ちゃんっ!?」
ナルト「大丈夫かっ!?ボルト!?」
ボルト「おっ、おう。」
ナルト「おい、またお前なにかしようとしてんのか?だったら相手してやるってばよ!」
謎の者は
「何の話だ。」
と言い残すとその場からにおいも気配も音も残さずに消えていった。
ナルト「ボルト、あいつにはあまりちかずくんじゃねーぞ。早く、家に帰ろうってばよ。」
ボルト「おう…。」
父に手を握られ、夜道を歩いていくボルト。
その手はこぎざみに震えていた。



作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫