《MUMEI》
見習い召喚士と王都襲撃
王都から帰還した後に事件が起きた。養成所のある町がモンスターに襲撃されたのだ。教官やルシアたちの活躍により撃退できたものの、町の外周を中心に建物への被害者が出たのだった。


モンスターの襲撃は日常茶飯事だが、今回は違う。複数のモンスターが町を取り囲むように攻撃してきた。普段は数匹が民家を襲う程度なのだ。町人達の間には不安の声があがる。


「今回の襲撃については調査中であります。くれぐれも注意してください。再度来ないとは限りません。」

町人や養成所の生徒になされた説明はこれだけだった。この現象はプロであるはずの教官達も動揺していたのだ。


  

「養成所は一時休校とします。そして、その間は町の警備にあたります。」

いつモンスターの襲撃があるか分からない以上、戦力である生徒たちも駆り出さない訳にはいかない。教官の指示によりテキパキと配置が決められていく。チームは合宿時と同じ編成でルシア、カノン、ラフェルのチームは最上級を持っていることもあり、広範囲の警備にあたった。



生徒たちが警備を始めて数週間がたとうとしたある日。警備も解除して、授業を再開しようかと検討され始めた頃、王都方向の警備にあたっていた警備隊と生徒たちはある一行と出会った。

「王都が…王都が…!襲撃されたっ!!」

王都近くの町に住むという一行は王都が有り得ないほどのモンスターに包囲されるのを見て、逃げてきたのだという。




突如訪れた王都最大の危機に見習い召喚士たちが立ち上がる。



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