《MUMEI》

突撃した召喚獣たちはまず、空からアインスタートが爆撃して混乱させる。乱れた隊列を他の召喚獣が叩く算段だ。案の定、指揮されているとはいえ、爆撃に足並みは乱れた。

そして乱戦の中、明らかに他とは違うモンスターを見つける。ローブを被った獣人系で体長は1メートルもない程だ。


「アルギエル!」
「わかってる!!」

アルギエルがありったけの魔力で敵を薙払い、道を作る。その中をセルエルが駆け抜け指揮官らしきモンスターを撃破した。

「あーあ、いいとこ持ってかれたぁー」
「全くだねぇ」
「別にいいだろ、あとジンその辺の物食べてんじゃねぇよ。」
「え?」

指揮官が倒された瞬間敵は目を覚ましたかのようにバラバラと敗走を始める。

「あとひと息ですね、未だに王都を襲っているものを撃破しましょう。」

セルエルがその場にいる召喚獣らをまとめ、王都に未だ群がるモンスターを撃破しに向かう。


船の上では空のモンスターが散り散りに逃げて行くのを見て召喚獣らがやってくれたのだと歓喜した。

「王都に接近しましょう。まだ余力のある者は召喚を。」

教官の指示で王都へ向け舵をきる。フェッセン征空団の船も王都外周に残ったモンスター撃破のために動き出していた。




大幅に減り、指揮系統を失った敵は王都警備隊やセルエルたち最上級召喚獣、フェッセン征空団の前では無力だった。

養成所の船が王都に着くとセルエルたちと王都警備隊が待ち構えていた。そして横にはフェッセン征空団の船が着陸していた。




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