《MUMEI》 変態同級生(学園もの)1の2隣の席のやつの顔を見ようと振りかえる。 と、そこにはとっても可愛らしい女の子、ではなく背のデカイ男子が。 しかもそいつは、不真面目な集団のなかにいる一人だった。 授業中の態度の悪さなど耳にはさんではいた。 「まじか…」 思わず口から出た自分の一言に驚く。 ヤバッと思い、反射的に下を向いたが相手には聞こえてしまっていたようだ。 「あれー?俺の横そんなに嫌ー?」 語尾を伸ばしながらかがみこんで顔を見てくるコイツにイラッとしたが、顔に出さないよう気を張る。 「そんなことないですよ」 ニコッとあたかも自分が言ってないかのように、言葉を返したが無駄だった。 「バッチリ聞こえてたんだけど?ヒッドいなー。ガラスのハートが傷付いちゃった」 この騒ぎに気付いたのかクラスのみんなが俺達の方を見ている。 「それはすいません。悪気はありませんでしたよ?ほら、貴方と俺は人種が違うじゃないですか」 なんで俺は敬語で話しているのだろう…… 「へぇ、人種ねー。確かにお前みたいな真面目なやつから見ると俺は違う世界の人だろうな」 自分自身は真面目だと思ったことなど一度もなかったがこいつから見ると真面目の部類なんだな。 現実逃避としか考えられないことが頭に浮かぶ。 前へ |次へ |
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