《MUMEI》

フェッセン征空団が退席したあとも晩餐会は続き、養成所メンバーには宿泊施設が用意された。フェッセン征空団は空のプロで夜間飛行にも長けているが、一般的には安全性の面から夜間飛行はしないものである。



翌朝、養成所の飛行船が飛び立つときには警備隊を始め、多くの人々が見送りにきた。フェッセン征空団と並び王都を救った、若き召喚士たちの噂はすぐに王都一帯に広がったらしい。

「蜻蛉返りみたいで悪かったな。ルシア、今度はゆっくり遊びにこいよ。」

トーラスは名残惜しいようでルシアの頭を何度も撫でている。

「王都の復興が終わりましたら正式にフェッセン征空団と養成所の皆様を招待しようと、声が上がっております。その時はぜひ。」
「そうだ、観光で来るといい。」

トーラスやノア、ルナたちに見送られ飛行船が飛び立っていく。空は昨日と違いモンスターも居らず、雲1つない晴天だった。




町に着いた頃には避難してきた人たちも、次々と王都へ帰る準備を進めていた。こちらにもモンスターの手は迫っていたそうだが、守衛たちがよく守ったという。付近の村も無事だった。



そして王都及び付近の町への軍師系統モンスターによる襲撃は、ここに幕を閉じた。


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