《MUMEI》

今日は忙しいうちにバイトが終わった。
外をみると、雨が降っていた。
今日降る雨はなんだか泣いているみたいに見えてなんだか菜々も悲しくなった。
何処か遠い所で誰かが泣いているみたいに。そんな風に想えた。
当分は一條の気持ちにも答えられない。
自分が人として、もう少し成長しなければ、返事なんて出来ない。そう考えた。
だって何もわからないから、経験もした事の無い世界なのに。
簡単に答えはだせない。
菜々は思った大切な人はいつも自分の前から離れて、いなくなってしまうから、だから私といるより他の人といたほうが幸せなのかもしれないってずっと考えていた。
だって離れていった友達は私より他の人といるほうが幸せそうなんだもの。だから私は友達を不幸にするのかなって、人を不幸にするのかなって、ずっと悲しかったの…。
だからいまさら好きだなんて言われても…
信じられない…

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