《MUMEI》
祭の夜の光景
誰しも誤読する筈のない

モチーフの似非官能小説

に再三マジ基地の殿方を

登場させた理由は淫乱娘

の姉の近くに住う資質に

恵まれただけの弟は性愛

に対する情熱と云う物を

欠いていると思うから、

ありもしない嫉妬を少し

煽って遣ったのである。

その試みは成功し、弟は

今、「縛り方講座」と云

う名のエロ雑誌を片手に

モタモタと素っ裸の私を

縛ってる。その理想を云

うと素早く、無駄なく、

且つドラマチックに行動

して縛らないと不可だ。

等身大の鏡に映る裸の私

のおっぱいはバイーンて

漲って五百円玉サイズの

ワインのロゼのような淡

い色の陥没乳首は全体が

ドーム状に勃っていた。

しかし、弟は手を携えて

退廃の一途を辿るには頼

りなくて可塑的流動性を

孕む存在には違いない。

そんな風な事を思案した

私は存在の最深部迄も激

しく突いている荒い息を

肌に感じ、本当に幼い頃

に見た山裾の社での祭の

夜の光景、そこに漲る何

(男の股間で女の頭が微妙に揺れ動いていた光景)

とも淫靡な雰囲気を思い

出して身を委ねていた。

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