《MUMEI》
日常の延長線上
科学の目的も官能小説家

の目的も同じであって、

或る一定の社会環境に於

て人のライフスタイルが

一体どうして、どの様に

変化するのやらと云う事

を大々的に社会実験的に

示す事であろうな。我々

の認識し得た境地が若し

他日、一般の人に法則的

に知悉されたら、人々は

今より数段良い社会状態

に達するには違いない。

斯くの如く高貴にて応用

の汎用な有意義な仕事は

又とあるまいて、フフフ (。ノ(ぇ) ̄)>(○。)。

時刻は午後七時半、我々

スタッフ(魚屋、弟、私)

は四十路を越えたウチの

母の通うフラダンス教室

のレッスンの始まる頃を

見計らって、その様子が

バッチリ観察出来る駅の

階段の踊り場付近に集合

し、双眼鏡を覗いている ( 。 ノД゜)>(∈。)。

「貝殻ビキニやー、往年

の武田久美子みたい」て

日常の延長線上の程良い

エロ感を愉しむ殿方逹。

「随分本格的やなーお肌

の露出も多いし、あれが

貴女逹のお母ちゃんか、

えー感じにおケツ振って

イヤラシイ」。ブレザー

の制服姿の私を真ん中に

双眼鏡を奪い合うその姿

は第三者の目には奇異、

正しく奇異に見えた。

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