《MUMEI》
無慈悲な神の声
とりわけ美しい怪物達の

織り成す物語の主要な登

場人物の中にあっても特

に際立つ怪物ぶりを発揮

している私は今日も、裸

も裸、素っ裸で町を実に

堂々と闊歩している。


どしん、どしん、その足

音は往来を行き交う良識

ある人々の心肝と祖先か

ら受け継いだ大地を根底

から震撼させていた。

(∂∬∋∈)○)(ぇ)∈。)

「熊モンや一」X3。赤

いランドセルを背負った

女のコの放つその言葉は

無慈悲な神の声のように

辺りに響き渡った。熊モ

ンなのやら熊なのやら誰

も知る由もないが、野の

獣たちは服を着ない。服

を着ると云う事が、それ

程に大事な事なら神は獣

に衣服を与えるだろう。


しかし、人は理由もなく

衣服を大事にしたりしな

い。衣服を理想的に身に

纏う事が極めて物質的な

利益の収奪や権力の集中

をもたらしえた一時期が

歴史的に存在し、その頃

の社会的構造が変わった

現在も尚、その時代への

郷愁が文化に不毛な志向

性を与え続けていると云

うだけ、なのであるが、


現在も服を身に纏うと云

う行為は階層的な対立の

顕在化をあらゆる分野で

調整出来る装置として働

いている以上、やっぱり

裸で戸外を歩いていると

変態と思われました。

「プーさん一家3代目の

熊は大した熊だね」何て

口走る魚屋のオジサンは

「今度鮭捕りに行こう」

と阿呆の寝言を吐いた。

(。∋(ぇ)∈)○)Д∈。)

「誰が熊やね一ん」。

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