《MUMEI》
FBI美人捜査官
夥しく横たわる屍の痕跡

を生々しく残した空間を

横切ったシロモノ、彼女

の主要な関心事は未知の

世界に向けられていた。

しかし、何時までも屍は

教室に放置されないし、

ウチのクラスの男子生徒

の半分が死亡した凄惨な

殺人事件の記憶も月日を

隔てるに連れて人々から

忘れ去られてしまった。

しかし、Xファイルって

表紙に綴られた帳面を抱

えたFBI美人捜査官は

マドンナ古文女教師に扮

して潜入捜査を始めた。


「ノ(ぇ)¬)(∂∬ ̄▽」

パンツの見えそうな程丈

の短いミニスカポリス。

「キャー校舎に熊さんが

進入していますううう」

「ガウ、ガウガウ、誰が

熊やねん(怒)お前の正体

はスカリ一捜査官やろ」

「須賀利ですううう」。


何より恐ろしい事は此の

マドンナ古文女教師が、

FBIと云う名前の一種

の権力の犬、或いはその

犠牲者である事、それが

如何なる政治体制下で作

られたシロモノであれ

真実と虚構の此の上なく

精緻な交換装置であり、

そして不幸な事に自身を

含めて人は例外なく、此

の交換装置と同じ装置を

小規模に備えた交換装置

である事を免れない。と

思案していた矢先、彼女

の相棒のモルダ一捜査官

(。¬(ぇ)¬)( ゜Д゜。)

「森田捜査官ですう」。

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