《MUMEI》 残酷な「生」いつ頃から倒れてたのかわからない。 ただ、私は目を覚ました。 「起きられましたか。」 声がした方向へとゆっくり振り向く。 相手は看護師のような服装をしているので、恐らくここは病院だろう。 「落ち着いたら先生のところへいきましょうか。」 その明るい声に、私は断ることもできず、頷いていた。 「心臓の病です。」 医者からはその一言。 何かを期待していたわけでもない。ただ、私の口からは 「いつ死ねますか。」 その言葉が自然と出てきた。 「…とりあえず手術をする日時を両親と相談しましょう。」 医者は私の言葉に驚いたのかは知らないが、私を病室のベッドに戻したあと、直ぐに部屋から出ていった。 前へ |次へ |
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