《MUMEI》 彼女という人間を紹介するには、多くの文字不可能文無。フカノウフミナ。ふかのうふみな。 彼女の名前はとても個性的です。そして、彼女の全ては理解不能の個性を持っています。 彼女の歩む道は、未知に溢れています。 そして、語りべの彼は渋々彼女を考ええ、語ります。 彼女という人間が悪戯な神様の使い魔のような風に現れて、戯れた記憶を。 不可能文無。中学三年生女子の十五歳。元陸上部エース。現読書感想部部長。黒髪ストレート。学年成績トップ。 完結的に並べるなら、ざっとこんな感じでしょうか。黒髪と言い、学年成績トップというだけで旧家のお嬢様の様ですし、大人しそうな女子かも知れませんが、実質彼女は黒髪と学年成績トップという肩書きを持った奇妙で異端な女子です。 大人しくしていれば、儚げで容姿端麗を具体化したに相応しい女子なのですが、彼女は言葉の暴力を使います。 言葉の警察を呼びたくなる程にエキセントリックな言葉を使い、クラスの委員長を泣かせてしまう程に毒舌で日本刀に負けない斬れ味の良い言葉の鋭さを持ちます。 ですが、クラスの生徒は彼女を嫌い虐めをしたくとも出来ないのです。 理由は彼女が正しいから。勉強だって運動だって音楽だって美術だって彼女にしたら、不可能の『不』の字もないのです。現代のナポレオン三世のように。全てを百点満点でこなし、不器用な優しさを持っているため、彼女に惹かれてしまうのです。 言葉では言い表せないほどに高い花なのです。 と言っても、彼女は人間なので短編的な意味で表すと『人間失格』。 高度な程に人の内心を理解出来ず、空気を読めず、決して悪意は無い事でしょうが、人とは一方ずれています。 そして、彼女の趣味と云ったら【怪異譚】を集める事。 怪異譚、不思議な現象を求めて語り尽くすのが彼女の趣味なのです。 |
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