《MUMEI》 破綻その後の関係とはよく遊ぶ仲になっていた。 彼女の家で遊んだり僕の家で遊んだりどこか一緒に散歩したりといい思い出だった。 そして2月のバレンタインデーではなんと彼女から義理チョコを貰ったのだ。だがこの当時の僕の気持ちからすれば嬉しかったのかはあまり思っていなかった。ただ感謝の気持ちはあったけど。 しかしそんな関係はあまり続かなかった。2年に進級して6月の頃だった。 今日の放課後の予定は彼女の近くの駐車場で遊ぶことだった。この日は雨から明けたときだったので水溜まりが所々出来ていた。 その水溜まりをバシャバシャ遊んでた僕は盛り上がってたのかコンクリートの平らな部分を特に溜まってた所に垂直に頬り投げたところ、その撥ねた水が彼女のスカートにかかってしまったのだ。かなり濡れていた。 すると彼女は「あーあ、こんなにビショビショじゃお母さんに怒られちゃうよー」と言った。 そこで僕の責任感は目覚めた。僕が濡らしてしまったのだから謝りに行こうと決心したのだ。 彼女の母親に謝るために彼女の家の玄関に行った。僕は彼女の母親を見たことが無いのでどんな人物像なのかは分からなかった。僕が呼び出して出てきたのは…… 何ともタバコ臭く、巨漢もどきの体系の姿だった。その人こそが彼女の母親なのだった。 僕はその事情を正直に話し、謝ったのだがそう簡単に許してはくれなかった。それどころか僕に上から見下してるような、軽蔑した口調で僕の事を責めてきた。 それに頭きた僕はその巨漢に 「うるせぇよクソババア!!」 と、暴言を放ってしまった。 するとその女はみるみる顔色が急変し、恐ろしいほど怒鳴り声で言い返してきた。大迫力だった。 (その時、何て言っていたかは不明) その迫力に負けた僕は一目散に彼女の家から逃げ出してしまった。 それから翌日の朝、学校の教室で彼女に会った時に彼女から親の意見で縁を切ることを告げられ、彼女との関係はあえなく1年間で終わったのだった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |