《MUMEI》
続き
「当たり前です。この辺りから竜が居なくなってどのくらい経つと思ってるんですか?」
エルクは苛立ちを医者へとぶつけた。

「ええ、確かに竜は居なくなりました。しかし竜が再びこの地へ戻っている可能性があるのです。」

エルクは医者の言葉に目を見開いた。

「彼女の病は、竜の住む土地にしか発症しない病です。治す薬も竜の髭からしか精製されません。これが何を意味するか、頭の良い貴方になら解ると思います。」

「竜が何処かに居る?」
「はい、おそらく」

エルクは、医者の顔を睨むようにみつめた後何かを決意した顔で病室を出ていった。

 

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