《MUMEI》 性感マッサージ 1すぐにふみから連絡があり、耕史は二人きりで会った。赤いシャツに白のショートスカート。裸足にスニーカー。きょうも刺激的な夏服だ。二人は軽く食事を済ませると、洒落たラブホテルに入る。部屋は耕史が見て選んだ。 二人はエレベーターに乗り、303号室へ。鍵を開けて入る。ふみは広い部屋を見て明るくはしゃいだ。 「凄い!」 「ふみチャンは、こういうところよく来るの?」 すると、ふみはムッとして睨む。耕史は焦った。 「え?」 「居酒屋のような質問しないでよ。もちろん初めてですよ」 「あ、ゴメン」 「ラブホテルにしょっちゅう入ったことある19歳って、どんなよ?」 それもそうか。 「ゴメン」 「あたし、一度もしたことないんだから」 「え?」 したことない。何を。もしかしてセックス未経験という意味か。 (いや、そういうことを聞くのはヤボというのもだ。きょうはマッサージをしに来たのだ。目的が違う。処女かどうかは関係ない) ふみはソファにすわると、すぐに立ち上がり、冷蔵庫からビールを出した。 「未成年はダメだよ」 「耕史さんによ」 「君はジュースにしな」 「わかってるよ」 二人は、ビールとコーラで乾杯した。 「では、シャワー浴びてきます」 「どうぞ」 「覗いたらダメですよ」 いちいち面白い。そう言われると、覗いてほしいようにも思える。もちろん覗かないが。 ふみは服を脱ぎ、全裸になると、入念に全身を洗った。 「ふう」 脱衣所で軽く体を拭くと、白いバスタオルを体に巻き、部屋に戻った。 「お待たせ」 「・・・・・・」 バスタオル一枚の裸足のヴィーナス。彼女の全裸を見たことがあるのに、バスタオル一枚だけの姿も、チラリズムマジックで興奮を誘う。 「かわいいじゃん」 「照れるう」 「じゃあ、オレもシャワーを浴びてこよう」 「あ、もう一度確認するけど、間違いを起こしたらダメですよ」 「わかってるよ」 ふみはおなかに手を当てると、真顔で念を押した。 「あたし、そんな軽い女じゃないからね」 「だからわかってるって」 「信用して身を任せるわけだから、裏切ったらダメですよ」 「大丈夫だから信じな。オレは紳士だよ」 前へ |次へ |
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