《MUMEI》
5
両側から両腕をつかまれる。全裸なのだ。怖いに決まっている。

「待ってください、ちょっと、やめてください」

四方八方から手が伸び、容赦なく裸のふみの胸やおなかを触りまくる。

「話が違います。やめてください、お願いですから、やめてください・・・きゃあああ!」

押し倒された。両手両足を押さえつけられ、大の字にされてしまった。無抵抗なふみに男たちが襲いかかり、全身を触りまくる。

「やめてください、やめて!」

ついに股を弄られ、ふみは泣き顔で哀願した。

「やめて、お願いやめて」

「人に意地悪しておいて、自分だけやめてはねえだろう」

「許してください」

この男たちは関係ないはずだ。拓也は許してくれたのだから、それで終わりではないのか。

「やめて、やめて」

今度は全身を舌が這う。左右の乳首と股を同時に舌で責められ、ふみは泣いた。

「いやあああん、やめて、お願いやめて」

「かわいい!」

するとドアが開いた。拓也が驚いて怒鳴る。

「何してるんだよ!」

「え?」

皆は一斉に動きを止めて拓也のほうを見た。

「ダメだよレイプは」

「レイプはしてませんよ」

ふみも弱気丸出しの瞳で拓也を見つめた。

「坊ちゃん、許すんですか?」

「許すよ」

それだけ言うと、また部屋を出て行った。ふみは甘く唇を噛み、男たちを見つめる。

「おまえ、警察に言うか?」

「まさか」ふみは怯えた表情で言った。「言うわけないじゃないですか。あたしが悪いのに、許してくれたんですから」

「どうかな」

「信じてください。逆恨みが怖くて警察になんか言えません」

「本当か?」

「本当です・・・あっ」

顎をグイッと上げられ、睨まれる。裸のふみは震えた。

「信じて・・・」

「保険が欲しいな」

「撮るか」

そう言うと、もう一度ふみの両手両足を大の字に押さえつけた。見ると、一人がカメラを向けている。ふみは泣き顔で激しく暴れた。

「写真はやめて、写真だけは許して!」

しかし、パチパチと何枚も撮られてしまった。

「いやあああ・・・」

女は全裸写真を撮られたらアウトだ。絶望的な顔をするふみに、男が言った。

「心配すんな。おまえがヘタな行動に出なければ、バラまいたりしねえよ」

観念するしかなかった。この写真でゆすられるようなことはない雰囲気は感じる。

「帰ってもいいですか?」

「おお」

ふみは皆に見られながら下着をつけ、服を着る。恥ずかしい。散々な目に遭った。全く容赦ない。しかしリンチや輪姦はされなかった。それでよしとするしかない。

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