《MUMEI》

「ただいまぁ。」
しばらくして、アカは帰ってきた。

どうだったのかなぁ
私は思った。

「どうだったかなぁって思ってるの?」
アカにはお見通しなようだ。

「えぇっ!!」

「フラれたよ。」

「えぇっ!!」
思わず声を出してしまった。

「ゴメン…。」

「いいよ、別に。」
アカは案外悲しそうでなかった。

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