《MUMEI》
11
酔い潰れそうもない。酒豪に見える。自信があるのだろう。卑怯だ。しかし逆らえない。

すずがいきなり6を出した。

「テメー」

代野は怒ると、サイコロを振る。4だ。

「いいぜ。俺が酔えば酔うほど危険度が増すぞ」

どっちに転んでも危ない。川平が笑顔でビールを注ぐ。代野通は軽々一気飲みだ。

「うめえ。酔っ払ってルールなんかどうでも良くなるな、ひひひ」

完全な脅しだ。すずは真顔でサイコロを振る。2が出た。代野は笑うと、見事に6を出した。

「さあ、ぬーげ、ぬーげ」

すずはワイシャツを脱いで胸を隠した。最後の一枚は風前の灯よりも危うい。

「19歳の美少女の半裸はたまらん。川平。欲しいか?」

「欲しいです!」

(最低)

ゆりは顔を曇らせた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫