《MUMEI》 第一戦『その者、最弱にして災凶なり。』私、佐伯 楓(サエキ カエデ)は今、信じられない光景に出くわしている。 「ウオォオォア!!」 雄叫びをあげるこの化物、通称『化神(バケガミ)』はたった一人の少年と戦っている。両手の鎌を振りながら。 「すごい…これが、グラディエーター…!!」 そして少年は右腕に紋章を刻み、黒雷を纏(まと)い、自分の十倍はあるであろう化神を殴り飛ばしている。 ー数時間前ー 私は駅前でコーヒーを飲みながら歩いていた。するといきなり化神出現通知が鳴り響いた直後、目の前に化け神が現れた。 「あ、う…ぁ…」 私は逃げたくて仕方がなかったが人間いざ死ぬとなると体が動かないものだ。 「…!」 化神が私に鎌を振ってきたその時だった。彼が現れたのは。という雷音が鳴ったと思いきやその刹那黒雷が化け神を直撃し化神は吹き飛んだ。 「おい、大丈夫か?怪我はねーか?」 「え…あ、はぃ…あの、あなたは?」 「あぁ、俺は黒神 零哉(クロカミ レイヤ)…と!」 彼がそういっている途中に化神は飛び上がって彼に切りかかった。 しかし、彼は一瞬で背後に回り込み腰に掛けていた刀を抜き、化神を斬った。 |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |