《MUMEI》

「おっかえりー!!」


「ちょ、美鞠さん!?」



やけにハイテンションな
美鞠さんが玄関先で
待ち構えてた。



「いやー、楽しかったなぁ!」



と、とっても眩しい
笑顔だわ……



理由はなんとなく
察したけど
聞かないでおこう。



「うう……二人ともおかえりぃ……」


「ひっ!?椿さん!?だだだ大丈夫!?」



下から声がしたと
思ったら、床に
椿さんが倒れていた。


まるで屍のようだ。



「おい椿。通行の邪魔。気分が楽になったらさっさと退けよ。それと百合坂、あんまり椿苛めんな。後が面倒くせぇ」



言葉はキツいけど、
蓮華くんも
椿さんが心配みたい。

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